
製麺技能士は、製麺に必要な知識と技能を持つ資格の方です。技能士とは技能検定制度による国家資格です。
〇製麺技能士制度について
製麺技能士とは、職業能力開発促進法による技能検定制度の一つで国家資格となります。厚生労働省ホームページから確認しますと、平成28年度現在127種類の技能検定があります。
技能検定試験は、中央職業能力開発協会が試験問題を作成して、都道府県の職業能力開発協会が試験を前期と後期にわけて実施しています。
〇製麺技能士の等級レベルと受験区分
この技能検定試験には等級はなく、単一等級のみとなっています。なお、製造方法で区分されています。
- 手延べそうめん類製造作業
- 機械生麺製造作業
- 機械乾麺製造作業
〇製麺技能検定試験
製麺技能検定試験の内容は以下の通りです。
- 試験日:年2回実施していまして、前期6~9月と後期11月~2月に開催されますが、都道府県によっては実施していない場合や日程等も違うことがあるのでご確認下さい。http://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html
- 試験会場:各都道府県で指定された試験会場で行われます。
- 試験内容:学科試験と実技試験について試験が行われます。
- 試験科目:試験科目は以下の通りです。
- 学科試験:関連するものから、真偽法及び四肢択一法が50問出題されます。必修科目として、食品一般・麺一般・材料・関係法規・安全衛生の科目、そして選択科目として手延べそうめん類製造作業・機械生麺製造作業・機械乾麺製造作業から一つを選びます。
- 実技試験:実技試験は製作等作業試験・判断等試験及び計画立案等作業試験のいずれかか、それらの組み合わせにより実施されます。
- 合格基準:それぞれ100点満点で学科試験が65点以上、実技試験が60点以上となっています。
- 合格率:この種目だけの試験結果は非公表ですが、全種目の技能検定試験結果では厚生労働省・平成26年度「技能検定」実施情報で確認してみますと単一等級は52.9%となっています。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000093483.html
また、全国製麺共同組合連合会での統計データで確認しますと、「機械生麺製造作業」においては毎年100人前後が受験をしている中で、学科試験が平均65.1%、実技試験が79.9%となり全体の合格率は52%となっています。
http://www.zenmenren.or.jp/gaiyo/kentei01.html
〇製麺技能士の仕事内容等
製麺技能士を取得しますと、国家資格保持者として「〇級製麺技能士」の称号を得ることができます。資格を保持していない者が称号を名乗ることは法律で禁止されています。
製麺工場に勤務している方や、ラーメン店を開業している店主で自ら製麺をしている方は自分の知識と技能を磨くために資格を取得される方が多いようです。