資格

土地の表示を法務局にて登記手続きうる仕事である土地家屋調査士の中には、ADR認定土地家屋調査士という肩書を持っている者がいます。ADR認定土地家屋調査士や認定土地家屋調査士とも呼ばれています。民間の紛争解決手続における代理権が付与されている者のことをいいます。

〇ADR認定土地家屋調査士とは?

ADR認定土地家屋調査士は、平成16年に制定されて平成19年から施行された「裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律(以下、ADR基本法)」によって裁判外紛争解決手続(ADR)の代理権が付与されています。ADR基本法によって、ADR認定土地家屋調査士が隣地との境界線の民間紛争の解決に代理として付与することが出来るのです。境界紛争はもつれますと、長い年月を要しますのでこの資格の有資格者の活躍が期待されているところです(ADRとは、Alternative Dispute Resolutionの略です)。

日本土地家屋調査士連合会HPより。

http://www.chosashi.or.jp/adr/

〇ADR認定土地家屋調査士になるには

ADR認定土地家屋調査士になるには、以下のステップを踏んでいきます。

  1. 土地家屋調査士法に規定する特別研修課程を修了すること。

日本土地家屋調査士連合会 http://www.chosashi.or.jp/activity/training.html

2.この特別研修の実施後に、考査(試験)を受けて合格すること。

3.民間紛争解決手続代理関係業務を行うのに必要な能力を有すると、法務大臣に認定されて日本土地家屋調査士会連合会が管理所持している土地家屋調査士名簿にその認定事項が登録されること。

〇土地家屋調査士民間紛争解決手続代理能力認定

ADR認定土地家屋調査士の能力認定は法務省が実施しています。

法務省 http://www.moj.go.jp/shikaku_saiyo_index6.html

申請者の対して認定者はほぼ95%前後となっています。土地家屋調査士特別研修でかなりの知識と技量を磨いていくことで、能力認定の合格ラインをクリアしているようです。なお90点中45点以上が合格ラインです。

〇ADR認定土地家屋調査士の仕事内容

ADR認定土地家屋調査士が、民間紛争解決手続における依頼を受けるには弁護士との共同受託が条件となっています。また、現在はまだ認知度が低くて紛争事は弁護士に依頼するというイメージが強いというのも現実です。まずは近くに事務所を掲げていて懇意な弁護士事務所とネットワークを組んで仕事の幅を広げているという状況なのかもしれません。

ADRのいいところは、民事訴訟と比較しても費用が少なく済みます。また非公開で活動するために個人情報等のプライバシー等が守られます。仕事内容も外部に漏れにくい、というメリットがあります。反面メリットとしては上記で記したようにADRを知らない方が多すぎるということだと思います。また地方に行けばいくほど、争い事は表に出さずそっとしておけばいいという意識が根付いているので、なかなかADR認定土地家屋調査士への仕事依頼まで行かないのが実情なのかもしれません。

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